2012年7月26日木曜日

Architecture

とうとう最後のユニットであるオペレーションデコーダにとりかかる。この時点で、全体のアーキテクチャを決めなくてはならない。設計に際して変更あると思うが、現時点での構成は下図のとおり。
ALUは現時点でAdd,Thru, Incrだけだが、追加しても基本的な構成は変わらない。
条件分岐はALUからのCarryと、Xレジスタの0検出だけである。条件分岐で次の命令をスキップするのはアドレスを2個進める方法と、次の命令をNOPに変える方法があると思うが、後者を採用する。
後は、いかに命令セットをアーキテクチャに合わせてリレー数を減らすか、だが、拡張性も考慮してある程度クリーンな設計にしたい。考え中の命令セットは下記のような感じ。
01 [8bit] Im => X
10 [8bit] Im => Y
11 [8bit] JMP (Im => PC)
00 0000 [4bit] NOP
00 0001 [4bit] loadRAM => X
00 0010 [4bit] loadRAM => Y
00 0011 [4bit] store X => RAM
00 0100 0001 if zero skip next
00 0100 0010 if carry skip next
00 1000 0000 mov X => Y
00 1000 0001 add X+Y => X
00 1000 0010 Incr X => X
00 1000 [0011 - 1111] reserved for additional operator
最上位2bitで、Im(即値)かJMPかオペレーションかが判断でき、
もしオペレーションであれば、中位4bitでメモリアクセス系か、ifか、ALUか判断できる。
もしメモリアクセス系であれば、下位4bitで指定したアドレスに直接アクセスできる。逆に言うとRAMのアドレス空間は16byteだが、0x00はJMPなので実質15byte。実際は3byteしか作ってないが。
全部0ならNOPで、実装していないアドレスをアクセスしても安全である。
リレーはうるさいので(寿命の問題もあるし)、HALTとリスタートの割り込みも必要かもしれないがまだ未定。



2012年7月16日月曜日

Memory Unit

RAMとROMができたのでアドレスデコーダに接続して動作テスト。

上がアドレスデコーダ、真ん中が10WORDのROM、下が1WORDのROM+3byteのRAM。RAMは0x00-0x03に、ROMは0x20-0x29にマッピングされている。
実は設計ミスでアドレスデコーダの配線をやり直してるので、ここまでくるのに結構苦労したのだ。とにかく、メモリはリレーを消費する・・・
それから、eBayでDPDTのリレーを59個調達した。$0.6/DPDTなので激安だと思う。これで10WORD追加できる

2012年7月4日水曜日

Address decoder

次はアドレスデコーダである。トーナメント的にリレーを組めばいいのだが、例えば6bitをフルアドレッシングするには1+2+4+8+16+32=63ものリレーが必要になってしまう。そこで、下位3bit(8WORD)を1blockとして、上位3bitでblock enableを指定する。こうするとリレーは(1+2+4)x2=14個ですむ。
回路図には描いていないが、データバスに接続するかどうかのselSのリレーもある。
SRAM用にはセンスアンプ(とは名ばかりの単なるリレーコイル入力)と、R/W切り替えのリレーが回路図の下半分。SRAMはまだ構想段階だが。
アドレスデコーダとROMを接続して動作確認中。左が以前作った10WORD ROM、右がアドレスデコーダ。上の8LEDがアドレス、下の10LEDが読み出したデータ。次はこれに接続するRAMを作ることにする。どうやらSRAMは半導体のstaticRAMを意味するっぽい.
この場合リレーなので、RRAMと呼ぶことにする。

2012年7月1日日曜日

ROM

ROM1bitにつきリレー一個というのは無駄に思えて、なんとか減らせないかと無い頭を絞って考えたが、結局見つからなかった。抵抗差を利用すれば4bitまでなら抵抗マトリックスだけでも使えそうだが、それでも制御用のリレーを考慮すると得にならない。A/Dコンバータも使えないし・・・。スキャンも考えたが逆に多くなる。おそらく、昔の人もいろいろ考えて結局マトリックスの交点に一素子が使われているのだろうが、その考え方の過程を知りたいぞ。

これでは進まないので、1bit1リレーで作り始める。まず回路図。

10WORDS(100bit)のROMボード。裏面の半田付けに心が折れそうになった。。。ラッピングワイヤの半田のノリが悪すぎる。

表側。ぎりぎり入った感じ。
10ワードでは少ないのでリレーが手に入れば追加したいけど大変だからしたくない。

2012年6月21日木曜日

more relays

SRAMとアドレスレコーダを考えるとリレーが全然足りないので、覚悟を決めてあるだけ全部買って来た。1回路入り1個50セント、40円くらい。秋月より安い。ただ、入荷の予定はないそうだ。JRCと書いてるがYueging(中国)製らしい。eBayで買える中国製は色が青色なのと、サイズがでかいので実装面積の問題がある。オレンジのリレーはHeavy Dutyっぽくて好きなのだが、概して高価。というわけでやっぱり黒色。
買ってきたリレー。だんだん感覚がおかしくなってきて、200個じゃ少ないとか思ってしまう

今あるリレー数をまとめてみた。既に、結構な数を使ってしまっているなぁ。

まずはROMでインストラクションデコーダやアドレスデコーダを作り、残ったリレーでSRAMを作ろうと思う。ROM用に33/68オームのチップ抵抗を1000個ずつ買ってきた。本当は500個でいいのだが、1000個買う方が逆に安いため。また、実装用にDigikeyで6インチ角の基板を注文中。ちなみに、いろいろ探したが基板は秋葉が安い。6.5x4.5inchで20$が相場っぽいが、秋月なら400円だし。唯一6inch角のがDigikeyで11$だったのでメモリ系はこの基板で統一するつもり。これにDIPスイッチを載せられるだけ載せてROMにする(たぶん40WORD=400bit分くらい)。
最近、これに全力を傾けてるけど大丈夫かオレ?

2012年6月20日水曜日

ROM design

SRAMの1bitのコストが高い(1$?)ので、ROMも併用することを考えている。変数はRAM領域を使い、プログラム本体はROM領域に置くという、組み込みでよく見る構成だ。じゃあ、ROMのbitコストはどうなのだろう?最初、ROMでは1個のスイッチと1個のリレーが必要かと思っていたが、下記回路だとスイッチ1個と抵抗2個で実現できる気がする。間違いでした
左の抵抗分圧+スイッチが1bitセル。右のリレーがセンスアンプで、4V以上でon, 3.5V以下でoffになるよう抵抗の分圧を調整する。
真ん中のリレーはenable。ROMを読み出す前にセンスアンプをリセットするために必要。
 このままでは負論理になってしまうのでどっかで反転させる必要あり。

テストしているところ。とりあえず動いている。というわけでROMのbitセルは完全に受動部品で実現できそう。
メモリについてまとめると、
RAM: リレー2個、抵抗3個
ROM: 抵抗2個、スイッチ1個

今日はanchor electronicsで2個1$のリレーを買ってきて互換性をテストしてみた。遅延についてはわからないが、とりあえずメモリとしては互換性に問題はないようだ。

2012年6月19日火曜日

SRAM design

そろそろSRAMについて考えねばと思い、試験回路を作ってみた。
思い返してみると、昔、ひたすらSRAMの回路パターンを見続けていたが、実際に回路を作って動作させてみるのは初めてであった。
1つのリレーで選択、もう1つのリレーで保持する。CMOSプロセスのSRAMが6Tで実装されているのを考えると2リレーで実装できるのは効率的に見える。これは、W(ライト)時には直接VDDかGNDにつなげて書き換えるのに対し、R(リード)時には160オーム程度のリレーが接続され、保持リレーが影響を受けないのを利用しているためだ。したがって読み取りにバッファが必要と思われる。
bit-lineにリレーをつなげて読み出し中。保持リレーは動作し続けている。
intelがFinFETを使った0.1um2以下のSRAMを動作させている一方で、200mm2以上のセル面積のリレーSRAMに愕然とする。でかい基板でも一枚に4WORD(40bit)しか載らない。アドレス生成を考えなくても、8bit全部使うには2x10x256=5120と天文学的なリレーが必要になってしまう。そもそもアドレスバスは5bitで十分だった気がしてきた。。。